「髪を短くしたい!」と思ったら出家という選択肢を考えてみては?タイで出家してきました。
「短い髪は似合わない!」
そう言われ続けて数年。
人間、ダメと言われればやりたくなる気持ちが大きくなります。
最初は「夏に向けてボリュームを減らしたい」くらいだった気持ちが、叩かれ過ぎて膨れ上がり、いつしか「坊主にしたい!」に変わっていました。
そんな2016年の春。
「タイで出家が出来る」という情報をキャッチ。
「これなら合法的に髪を短く出来る」と思いました。
早速、申し込みをして面接を受けます。
動機には、グーグル本社などでも実践されていて、最近大流行の「マインドフルネス」というものを学びたい。ということを伝えました。
これは嘘ではなく、本当の話。
タイ北部の街「チェンマイ」へ
日本人向け短期出家コースが開催されるのは、タイ北部の都「チェンマイ」
この街に来るのは3回目。
まず私が行ったことといえば…
"長い髪"と"ゼロ髪"の中間を楽しむこと。
「クール」と一言だけしか伝えていないのにカットがはじまります。
そして仕上がりは。
人生で一番キム・ジョンウン氏に近づけました。
この床屋に行って本当に良かった。
そして、翌日。
空港に集合し出家をするお寺に向かいます。
チェンマイから車で2時間ほど。
のどかな田舎町の一角に
お寺があります。
ここで10日間弱過ごすこととなります。
自然が多くて、最高です。
到着して、白い服に着替えます。
タイではお寺に入る時、白い服を着るという決まりがあるんです。
しかし、私の服のサイズがなかったために
浮かれました。
この写真が、今回の出家で最もテンションが高い瞬間になります。
どうぞ見納めください。
その後、裏の山を散策
どうも、白いサモハンキンポーです。
山頂付近にある瞑想場を視察。
そして施設での過ごし方などを教えてもらってから、数日間、出家式に向けての練習を行います。
出家する日
午前中「得度式」という僧侶になる最初の儀式が行われます。
ここで、髪の毛を剃るわけです。
庭に、信者さんが集まり、私たちはハスの葉を持って並びます。
まずは長い髪を少し落とした後
ストップが入り
「髪の毛全体にシャンプーで泡をつけてください。」という、頭皮に優しい一言が入ります。
人生初の髪の毛とのお別れ。何ともいえない表情でしょう。
雨が降ってきたために、屋根がある所で剃っていきます。
驚いたのが、一切カミソリ負けなどなく美しい仕上がりだったこと。
僧侶の方達のプロフェッショナルな一面が垣間見えました。
そして、仕上がったノーヘアの私がこちら。
何がスゴイって風を感じるんです。
フェラーリが流線型の形をしてる意味がこの時わかりました。
もう一枚写真を撮った時、衝撃的な事実が判明しました。
後頭部がとんでもない絶壁だったんです。
拡大すると…
ワーナー・ブラザースの映画だったら、数秒間空中に静止した後に落ちるあのシーンが再現できるレベルです。
「短い髪は似合わない」という意味がこの時わかりました。
出家式へ
頭を丸めた午後、大きな街にあるお寺に移動します。
出家式に向けて最後の練習をした後
蓮のつぼみを持ってお寺を3週。
信者さんたちは私たちに渡す法衣などを持って回ります。
そして、法衣など僧侶に必要なものを授かる時。
欧米の方もお手伝いで来ていました。
レゲエが好きって言っていました。
信者さんは徳を積むために、このような儀式に参加します。
特に女性は僧侶になれないために、熱心な信者さんが多いんだとか。
頂いた法衣と托鉢用の入れ物を頂いて、奥の本堂へ。
ここで、このお寺の僧侶の方と共に出家式を行います。
パーリ語で書かれたお経で出家を誓い、在家から僧侶へ。
僧侶は一般の人達より位が高いとのことで、一段上に座ります。
そこでお布施を頂きます。
こうして僧侶になり、素晴らしい日々が始まります。
僧侶の生活
僧侶は227個の戒律を守って生活しなくてはいけません。
これを破ると破門だったり罰則が与えられます。
内容はというと…
- 生き物を殺してはいけない
- 盗んではいけない
- 嘘をつかない
- 女性に触れてはいけない
- 自分で料理を作ってはいけない
- 午後に食事をしてはいけない
〜等々
私たちも100%僧侶なので、戒律に従った生活をするわけです。
朝5時、こちらの鐘の音で起床します。
本堂で瞑想を行った後
街へ繰り出し
托鉢を行います。
自分達でご飯を作ってはいけないからです。
私たちが行く先には
近くの住民の方が、お布施をするために待っています。
こうして街を1時間ほど歩き、多くの方から施しを頂きます。
この時間がとにかく素晴らしい。心が洗われます。
お寺に戻って朝食
托鉢で頂いた様々なタイ料理。
レストランでは決して味わえない美味しさでした。
そして、食事を終えたら片付けをして
瞑想場で瞑想
時には河原で。
大自然と瞑想はすごく相性がいいです。
瞑想をしたら、午後になる前に昼食。
午後は
洗濯をしたり…(ちなみに僧侶はノーパンです。)
トイレ掃除をしたり…
(このようなトイレですが、半日で慣れます。)
瞑想をします。
1日6時間以上瞑想するので、だんだんとコツみたいなものが掴めてきます。
さらに、そんなスケジュールの合間を縫って…
托鉢でお布施してもらった食べ物を、近くの貧しい保育施設に届けたり…
温泉に出かけたり…
新日本プロレス「中西学の顔マネ」をしたり…
お寺に咲く蓮の花を眺めたり…
焚き火と共に瞑想をしたり…
チェンマイの有名な灯篭祭り「コムローイ」を空に放ったり…
(さて問題です。右と左、どちらが私でしょう?)
近隣の町の水道管を作るのを手伝ったり、瞑想したり…
とても穏やかで濃い時間を過ごしたなぁと思っております。
在家に戻る日
僧侶としての生活はあっという間で、気がついたら最終日です。
夕方までいつもと同じように過ごします。
最終日。体重が落ち、髪も伸びました。
意外にも絶壁は治りませんでした。
そして夕方。
近隣の信者さんと法事。
その後、山の瞑想場へ向かいます。
夕日がちょうど沈む頃
終了式が行われます。
終了の証を頂き、還俗です。
翌朝
韓国から来たリーさんと一緒に、還俗した喜びを共にして、お寺を後にします。
こうして、2016年のゴールデンウィークは出家という人生最大規模のイベントで終わりました。
髪の毛を短くしたいという願いにより絶壁が判明したこと、そして瞑想の基礎を学べたことは本当に良かった。
海外旅行の選択肢に出家があっても良いのではないでしょうか。
人生の中で素晴らしい時間を過ごすことができます。
また、仏教に関しての知識を深めたい人には、めちゃくちゃオススメです。
私は参加者の中で、最も仏教を知らない男でありました。
正直、宗教の話は苦手という意識があったことも事実です。
でも今は、少し勉強してみようかなという気持ちになっています。(まだ勉強してませんがw)
タイの仏教はブッダが開いた原始仏教に最も近いそうです。
僧侶として生活している間、仏教に関しての質問を先輩僧侶にしている方もいました。
さらにさらに、出家している期間を延ばしている人もいます。
その方は「いつか、タイのお坊さんになる」って言っていました。
欲を捨て、何も欲することなく、ただ良く生きる。
とにかく最高です!
また出家したいなぁ…
最後は…
とても仲良しになった韓国人のリーさんコレクションでお別れです。
白黒リーさん
エレクトリックリーさん
お茶の袋と先輩僧侶とリーさん
あの日のリーさん
グラビアリーさん
氷室京リーさん
還俗後、腕を蚊に刺されたリーさん
以上です。ありがとうございました。
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ブログを始めようと思い立ってから数年。
毎日書くクセがやっとついてきたので、今日、正式に公開です。
ブログは全くの素人です。
「こうした方がいいよ!痩せろよ!」というご意見頂けたら幸いです。
今後ともよろしくお願いします。
毎日書きますよ。
あくまでも希望です…